利用料、完全無料の新サービスが人気
歯科eスカウト…どんどん新しいサービスができることによって、エージェントの内容も変わってきています。特に新規にこの業界に参入する場合、より簡単なスマホやケータイで情報をやり取りするケースと、家のパソコンから情報を得ることでは、かなり条件が変わってきます。
歯科eスカウトは、歯科クリニックにとっても歯科医師にとっても利用料がかからない、という非常に便利なシステム。また、この業界では珍しく転職コンサルタントが在籍する、という新しいビジネスモデルを形成しています。サイトを開くことで、分かるのは「審美歯科」「訪問歯科」「一般歯科」の三本柱のうち、訪問歯科に軸足を持っていること。実は、この訪問歯科は、歯科診療報酬の中で、唯一加点上昇が認められる分野であり、今後ますますその必要性が増しています。
訪問歯科ははっきり言って「人気のない」仕事でもあります。その理由は「個人宅や老健施設への移動」という時間的なコストがかかってしまうことです。医師にとって訪問という行為は「オンコール」を想像させます。歯科医師の場合、オンコールはまずありえませんが、学校指定歯科医の場合は、一日に何百人という子供を流れ作業のように診察し、わずかの手取りを受け取るだけ。その収入も、最近は各市町村の予算配分のカットが影響して、できれば「避けたい」仕事のひとつになっています。
ですが、この訪問歯科に焦点を当てたことから、新たな転職エージェントとして、興味ある話が聞けるのも事実でしょう。
いったい、どういう経営母体なのか?
株式会社デンタルネットが運営する…ということで、何かピンとくる方もおいででしょう。この会社はいわゆる「デンタルコンサルタント」として、開業歯科医の財務や、開業資金の融資問題などについて、歯科医師の右腕になっている会社です。
まず、開業ですが、歯科医師は医師同様、国の独立行政法人 福祉医療機構 からの融資が受けられます。ですが、融資を受けるには、半年後の収益がどのくらいあるのかが非常に大事になります。健康保険収入は窓口領収から2ヶ月後、半年後の収支は開業4ヶ月後の事業内容ということになります。開院後4ヶ月でどのくらいの顧客を得ているのか、これはその後の歯科運営に非常に大きなポイントになります。
歯科医師のほとんどは経営者として院長兼務となりますが、最近は雇用されるアルバイト医師が増加しています。歯科医師といえども、アルバイトはほかの事業でのアルバイトと立場は変わりません。雇用主とアルバイトの関係は、時給での契約です。ですが、雇われ歯科医師の場合、大切なのは「指名」されることです。指名とは、顧客が付くことを意味し、それは報酬に大きく左右するのです。
歯科医eスカウトの母体は、この開業歯科医と雇われ歯科医、そして訪問歯科という部分に焦点を当てています。訪問歯科医が大幅に不足しているのは、地方自治体ばかりではありません。訪問介護事業所では、歯科医にもその必要性を強く訴求しています。例えば、脳梗塞により片麻痺になっている患者は、食事がうまくできないことから、常に介助を必要とします。その場合、半身が麻痺している影響から、口腔内も半分の神経は通っているものの、残りの半分は麻痺状態のまま。
そして、その部分がきちんとケアできないために、虫歯になってしまうケースがあります。怖いのは、こうした状態でのウイルス感染です。口腔内を通しての感染は、そのまま体内へ移動することから、非常に大きな疾患の原因にもなりかねません。ですから、訪問歯科は今後とも大きなビジネスチャンスになるのです。
このサイトの場合は、歯科医師であるあなたに、様々なコンサルティングを行うことで、将来にわたり、順調な経営を支援してくれるきっかけになるかもしれません。むろん、それがうまくいくかどうかはわかりませんが、大事な点は、現在の歯科医師増加が、今後どのような社会情勢に呑み込まれるのかを教えてもらえることでしょう。
誰もがこれからの歯科医の将来を「明るい」とは見ていません。増えるばかりの歯科医師、そして競争増加ばかりか、診療報酬は実質的に下がる一方です。アメリカの大学で箔を付けてくるだけの財力がなければ、もはや秀でた歯科医師にはなれないのでしょうか?
どんな時代にも、やはり大事なのは人間力です。この歯科医師に頼もう…そう思ってくれる固定ファンをつかむこと。それを本気で考えるなら、やはり一つでも多くのエージェントに相談するべきでしょう。