歯科医師求人サイトには「歯科医師専門」と「医師、歯科医師など医療関係者」の2つがあります。e-dentistの場合は後者。運営会社は「株式会社リンクスタッフ」といい、2002年(平成4年)創業の医師、歯科医師、看護師、保健師求人と斡旋を行うエージェントです。
歯科医師専門サイトと医師・歯科医師を含めるサイトの違いはその「構築」です。医師の場合は全国展開するエージェントの場合、全国主要都市に営業拠点を置かなければなりません。特に自前のコンサルタントで医療機関を回り、医師の転職契約を獲得するならば、医療業界に精通した人材が必要です。
リンクスタッフの場合は、医師転職斡旋業者の中では中堅クラスの実力と陣営を持っています。公式サイトによれば、社員数は230名(平成27年1月1日現在)。この業界では1人のコンサルタントが数十人の顧客(医師)を抱えていなければ、事業が継続できない、といわれています。
e-dentistの求人の特徴はこの全国を網羅するネットワークを、上手く行かした求人情報が多いことです。例えば東北や九州などに開業しているクリニックは、地場の医療法人ではなく、首都圏開業の「分院」という形でチェーン展開しているケースが多くあります。つまり、以前は「地元で開業し、承継していく」歯科医院が多かったのですが、現在は資金のある大都市圏の医療法人が事業拡大を行うケースが増加しているのです。
こうした流れは、歯科医院だけではなく内科医院や外科医院、また総合病院でも多く見られる手法であり、特に社会医療法人などの収益性が適度に認められる代わりに、へき地医療などに参画する使命がある場合、東京に本院、地方都市に分院という形が大変増えています。
医療業界全体を通して、将来の自分の医療人生をどう積み上げていくかは、回りの状況をしっかり確保しておくことが必要です。歯科医師といえども、外科医師同様の技術を兼ね備えており、将来は口腔内の様々な疾病に対処する医学処置が求められます。
ですから、e-dentistの情報は単なる「転職探し」に終わるのではなく、10年後、20年後の自分の姿をしっかり考える上で、大事な面が見つけられると考えて対応すべきでしょう。歯科医師の転職や求職は大変…そういう不安材料ばかりを頭から持っていてはいけません。全てはどんどん進んでいく社会状況を知ったうえで、実は広い求職フィールドがあることを前向きに捉えていくのがよいのです。